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先に結論:VALORANTのマウスパッドは「大きさ」から決める
- 表面の材質や色より、横幅が足りているかが先。足りないとパッドの端でマウスが止まり、振り向きが途中で止まります
- 必要な横幅はあなたのeDPI(DPI×ゲーム内感度)だけで計算できます。目安は 横幅 ≧ 6,531 ÷ eDPI + 10cm
- VALORANTプロ646人の中央値は360°振り向き 56.3cm。この層に必要な横幅は約38cmで、45cm前後の大型パッドが対応サイズです
- eDPI 280以上(360°振り向き47cm以下)なら、34cm前後の標準サイズで足ります
この記事の振り向き距離データは、当サイトが集計したVALORANTプロ646人の感度データから計算した一次データです。
※製品の比較は各メーカーの公式仕様に基づくもので、実機レビューではありません。当サイトが実測しているのは振り向き距離のデータのみです。
【早見表】VALORANTのマウスパッドは何cmのサイズが必要か
VALORANTはゲーム内感度1.0のとき、マウス1カウントあたり0.07度視点が動きます(UE4系のyaw値0.07。Riotの公式発表値ではなく、コミュニティで検証・共有されている定数です。参考:MouseTester.io)。ここから、360°振り向くのに必要なマウスの移動距離は次の式で出ます。
360°振り向き距離(cm) = 914.4 ÷ (eDPI × 0.07) = 13,062.9 ÷ eDPI
eDPI = マウスのDPI × VALORANT内の感度(例:800DPI × 0.35 = eDPI 280)
この記事の「必要な横幅」の前提
実戦で使うのは主に180°までの振り向きなので、「180°分の距離+余白10cm」を必要な横幅としました。余白10cmは、マウス本体の大きさとパッドの端を使い切れない分の見込みです。振る方向と逆側にマウスを置き直してから振る(持ち上げて戻す)運用が前提で、パッド中央に置いたまま左右どちらへも振り切りたい場合は、必要な横幅は単純に2倍になります。これは当サイトの基準であり、業界標準の規格ではありません。
※日本のFPS界隈では「振り向き」を180°の意味で使うこともありますが、本記事の「振り向き距離」はすべて360°基準です。
| eDPI | 360°振り向き | 180°振り向き | 必要な横幅の目安 | 合うサイズ帯 |
|---|---|---|---|---|
| 800 | 16.3cm | 8.2cm | 約18cm | 標準(34cm前後)で余裕 |
| 600 | 21.8cm | 10.9cm | 約21cm | 標準(34cm前後)で余裕 |
| 400 | 32.7cm | 16.3cm | 約26cm | 標準(34cm前後) |
| 320 | 40.8cm | 20.4cm | 約30cm | 標準(34cm前後) |
| 280 | 46.7cm | 23.3cm | 約33cm | 標準(34cm前後)※余裕なし |
| 232(プロ中央値) | 56.3cm | 28.2cm | 約38cm | 大型(45cm前後) |
| 200 | 65.3cm | 32.7cm | 約43cm | 大型(45〜47cm) |
| 160 | 81.6cm | 40.8cm | 約51cm | 特大/デスクマット |
| 120 | 108.9cm | 54.4cm | 約64cm | 特大/デスクマット |
市販の布パッドは「34cm前後の標準サイズ」と「45〜47cmの大型サイズ」に二極化していて、その中間はほとんど売られていません。必要な横幅が34cmを超えたら、素直に大型を選ぶことになります。
具体例を1つ。DetonatioN FocusMeのMeiy選手はDPI400・感度0.408(eDPI 163.2)で、360°振り向きは80.0cm。180°でも40cm動くので、必要な横幅は約50cm。横幅47cmの大型パッドを買っても1スワイプでは収まりません。ここまで低い感度になると、パッド選びは「大きいものを買う」ではなく「持ち替え前提で運用する」話に変わります。
自分のeDPIがわからない場合や、他のFPSから感度を移してくる場合は、感度換算ツール(VALORANT⇄Apex⇄CS2)で先にeDPIと振り向き距離を出してください。
【独自集計】プロ646人の振り向き距離はどこに集まっているか
当サイトが2026年8月時点で集計したVALORANTプロ646人の感度データから、全員の360°振り向き距離を計算し、分布にしました。

| 360°振り向き距離 | 人数 | 割合 | 必要な横幅の目安 |
|---|---|---|---|
| 〜20cm | 8人 | 1.2% | 約20cm |
| 20〜30cm | 18人 | 2.8% | 約25cm |
| 30〜40cm | 54人 | 8.4% | 約30cm |
| 40〜50cm | 128人 | 19.8% | 約35cm |
| 50〜60cm | 155人 | 24.0% | 約40cm |
| 60〜80cm | 174人 | 26.9% | 約50cm |
| 80cm〜 | 109人 | 16.9% | 50cm以上 |
※各区間の「必要な横幅」は、安全側に倒して区間の上限値で計算しています(例:50〜60cmの区間は60cmで計算し、60÷2+10=40cm)。
読み取れることは3つです。
- 中央値は56.3cm、平均は59.6cm。プロの半分以上が「机の上を50cm以上動かす」設定で戦っています
- 60cm以上が283人(43.8%)。この層は180°振り向きだけで30cm以上動くので、置き直しの余白まで含めると標準サイズ(横34cm前後)では足りません
- 一方で40cm未満のハイセンシも80人(12.4%)います。「プロ=全員ローセンシ=全員特大パッド」ではありません。自分のeDPIで決めるべきという結論はここから来ています
※出典・計算方法:当サイト集計の VALORANTプロ設定統計(n=646) のeDPIから、cm/360 = 914.4 ÷ (eDPI × 0.07) で算出。eDPIは各選手・各出典の申告値をそのまま採録しており、DPI×感度の積と一致しない申告が数件含まれます(全体の統計値への影響は0.3ポイント未満であることを確認済み)。グラフ・数値は出典を明記いただければ引用・転載していただいて構いません。
サイズ別・VALORANTにおすすめのマウスパッド4選
上の早見表で出した「必要な横幅」に合わせて選んでください。サイズは各メーカーの公式仕様に基づいています。Amazonの出品者・在庫状況・選択できるバリエーションは変動するため、購入前に商品ページの「販売元」と「サイズ/スタイル」の選択状態を必ずご確認ください。
① 横幅47cm・コントロール重視:BenQ ZOWIE G-SR III
公式仕様は470×390×3.5mm(ZOWIE公式)。今回紹介する4枚のなかで横幅が最も広く、計算上はeDPI 180程度まで対応できます。表面は湿気に強い布製で、滑走が軽すぎずしっかり止まるコントロール寄り。G-SR IIから底面に滑り止めが追加され、素早く振ってもパッド自体がズレにくくなっています。2026年に出たばかりの新モデルで、レビュー件数はまだ多くありません。
BenQ ZOWIE ゲーミングマウスパッド G-SR III(47×39cm・布製)
470×390×3.5mmの大型コントロールパッド。ローセンシで大きく振る人向けで、止めやすさを重視した構成です。BenQ公式ストアが販売元。
② 横幅46cm・薄さ3mmで段差が出にくい:Logicool G G640
公式仕様は460×400×3mm・約352g(ロジクール公式)。中程度の摩擦のクロス表面で、止まりと滑りのバランス型。厚さ3mmと薄めなので、机とパッドの段差で手首が当たるのが苦手な人に向きます。丸めて持ち運べるため、大会や友人宅への持ち込みにも扱いやすい1枚です。計算上はeDPI 185程度まで対応。
※Amazonの商品ページでは「3mm厚/5mm厚(プロ向け)」「新製品(黒ロゴ)/旧製品(白ロゴ)」が選べます。5mm厚はG740という別製品なので、上記の仕様で買う場合は「3mm厚」「新製品(黒ロゴ)」を選んでください。
Logicool G ゲーミングマウスパッド G640(3mm厚・黒ロゴを選択)
460×400×3mmのクロス表面。バランス型の滑走で、ローセンシの受け皿としては入手しやすい定番です。
③ 横幅45cm・厚手でクッション性が高い:SteelSeries QcK Heavy
SteelSeriesブランドページの記載で450×400×6mm。今回の4枚でいちばん厚く、机が硬い・天板が冷たいといった環境でも手首の当たりが柔らかくなります。裏面は天然ゴムでグリップが強く、振ってもズレにくいのが持ち味。厚みがある分、パッドの端で高さが変わるのを嫌う人は①か②のほうが合います。計算上はeDPI 190程度まで対応。
※同じページで900mm幅のXXLサイズも選べます。上記の仕様で買う場合は「長さ400×幅450」を選んでください。
SteelSeries QcK Heavy マウスパッド 63008(450×400mmを選択)
450×400×6mmの厚手モデル。クッション性と裏面グリップが強く、硬い机でも手首が痛くなりにくい構成です。
④ 横幅34cm・ハイセンシ/机が狭い人向け:Logicool G G240
ロジクール国内正規品の商品ページ記載で340×280×1mm。計算上はeDPI 270程度まで(360°振り向き48cm以下)なら、このサイズで足ります。厚さ1mmで机とほぼ段差がなく、キーボードと並べても場所を取りません。逆に、eDPI 230前後のプロ中央値帯で買うと確実に足が出るので、早見表で自分の必要幅を確認してから選んでください。
※商品ページでは「クロス表面/ハード表面」が選べます。ハード表面はG440という別製品です。上記の仕様で買う場合は「クロス表面」を選んでください。この商品はマーケットプレイス出品者が販売元になっていることがあります。
Logicool G ゲーミングマウスパッド G240(340×280×1mm・クロス表面を選択)
標準サイズのクロスパッド。ハイセンシ設定や、机のスペースが限られている環境向けです。
| 製品 | サイズ(横×縦×厚) | 対応できるeDPIの下限(目安) | 性格 |
|---|---|---|---|
| ZOWIE G-SR III | 470×390×3.5mm | 約180 | コントロール寄り |
| Logicool G640 | 460×400×3mm | 約185 | バランス・薄型 |
| SteelSeries QcK Heavy | 450×400×6mm | 約190 | 厚手・クッション性 |
| Logicool G240 | 340×280×1mm | 約270 | 標準サイズ・薄型 |
※「対応できるeDPIの下限」は 6,531 ÷(横幅cm − 10)で算出。これより低いeDPIだと、1スワイプで180°振り切れなくなります。
ARTISAN・Pulsar・VAXEE はどうなのか
日本のFPSシーンでは、ARTISAN(ハヤテ乙・ゼロ など)、Pulsar、VAXEE といった競技志向ブランドの採用例が多く、「プロと同じものが欲しい」という理由で候補に挙がります。これらは今回の4選には入れていません。理由は2つあります。
- 使用率を出せるだけのデータを持っていないため。当サイトが集計しているプロ646人のデータにはマウスパッドの項目がありません。裏付けのない使用率ランキングは書かない方針です
- 在庫と流通が安定しないため。これらのブランドは公式ストア中心の販売で、Amazonでは第三者出品や在庫切れになっていることが少なくありません
ただし選び方は変わりません。ARTISAN NINJA FX ハヤテ乙のXLは490×420×4mm、Pulsar ES2のXLは490×420mm といったように、どのブランドもサイズを公表しています。この記事の式で自分に必要な横幅を出したうえで、その数字を満たすモデルを各ブランドの公式ページから選べば、同じ結論にたどり着けます(横幅49cmなら、計算上はeDPI 170程度まで対応できます)。
次回の統計更新では、プロ使用マウスパッドの項目を収集対象に追加する予定です。集計でき次第、この記事に「プロ646人の使用パッド × 横幅」の独自データを追加します。
サイズの次に見るところ:表面タイプ・厚み・縦幅
コントロール/バランス/スピード
布パッドは表面の織りの細かさで滑走が変わります。ざっくり言うと、コントロール=止まりやすい・スピード=滑りやすい・バランス=その中間です。VALORANTはストッピングして撃つゲームなので、迷ったらコントロール〜バランスがまず外しにくい選択です。滑りが軽すぎると、止めたつもりのところで数ピクセル流れて頭が抜けます。
ストッピングそのものが安定しない場合は、パッドを替える前にストッピングの練習方法とエイムの改善手順を確認したほうが効率的です。
厚みは「机の硬さ」で決める
厚み1mm前後は机との段差がほぼ出ず、手首の乗り換えが自然になります。一方で天板が硬い・冷たい環境では、6mm前後の厚手パッドのほうが長時間プレイで疲れにくくなります。腕とパッドの摩擦が気になる場合は、ゲーミングアームカバーを併用するのも手です。
縦幅は30cm前後あれば足りる
横幅ばかり話題になりますが、縦幅を気にする必要はほとんどありません。上下方向の視点移動はVALORANTでは狭く、縦に大きく振る場面がないためです。縦幅は「エイム時の移動量」ではなく「手首・前腕を置くスペース」で決まるので、30cm前後あれば実用上は十分。市販の大型パッドは39〜40cmあるので、そこで悩む必要はありません。
ガラスパッドは万人向けではない
近年増えているガラス製は、布に比べて圧倒的に滑走が軽く、初動が速くなります。ただし止めるのに慣れが必要で、専用のマウスソールを前提にしている製品も多い点に注意してください。ソールとパッドの相性が結果に出やすいため、パッドとソールはセットで考える必要があります。まず1枚目を買うなら布製が無難です。マウス側のグリップを詰めたい場合はグリップテープも参考にしてください。ガラスパッドを選ぶ場合のソール側の合わせ方は、マウスソールの素材別の選び方にまとめています。
机に載るかどうかを先に測る
横幅47cmのパッドにキーボードを並べると、実際には幅90cm以上の机が必要になります。80cm幅の机ではキーボードをパッドの上に載せる運用になり、パッドの左側が実質使えません。買う前に、キーボードの幅を含めて机の実測をしておいてください。
よくある質問
Q. 今のマウスパッドで足りているか、どうやって確かめますか?
A. 射撃場で試すのが確実です。マウスをパッドの右端に置き、持ち上げずに左端まで1回で引ききってください。そのとき視点が180°(真後ろ)まで回れば足りています。回りきらない、あるいは端に当たって止まるなら、横幅が不足しています。
Q. マウスパッドを大きくすれば、それだけでエイムは良くなりますか?
A. いいえ。大きくして改善するのは「振り切れなくて振り向きが途切れる」という現象だけです。エイムそのものの精度は、主に感度・ストッピング・クロスヘアの見やすさに左右されます。振り切れが起きていないなら、パッドを大きくしても数字は変わりません。
Q. 自分のeDPIがわかりません
A. マウスのDPI設定 × VALORANT内の「マウス感度」で計算できます。たとえば800DPIで感度0.35ならeDPI 280です。他ゲームからの移行やcm/360の確認は感度換算ツールが早いです。
Q. プロが使っているのと同じパッドを買えば良いのでは?
A. 同じ製品でも、その選手と同じ感度でなければ意味が変わります。上の分布のとおり、プロの振り向き距離は20cm未満から80cm超まで4倍以上の幅があります。まず自分のeDPIから必要幅を出し、そのサイズ帯のなかで好みの表面を選ぶ順番が確実です。
Q. デスクマット(90cm級)は必要ですか?
A. eDPI 160を切るような極端なローセンシ(360°振り向き80cm超)なら選択肢に入ります。プロ646人では109人(16.9%)がこの領域です。それ以外の人にとっては、キーボードごと覆えるという以上の意味はありません。
Q. 洗えますか?お手入れは?
A. 布パッドは水洗いできます。ぬるま湯に中性洗剤を薄く溶かして手洗いし、こすらずに押し洗い、陰干しで完全に乾かしてください。洗濯機・乾燥機・ドライヤーはゴムベースが波打つ原因になるので避けます。頻度は数か月に1回で十分です。
Q. 買い替えのサインは?
A. 表面が擦れてテカり、その部分だけ滑走が変わってきたときです。布パッドは手が当たる範囲だけ先に劣化します(使用頻度によりますが、毎日数時間なら1〜2年が目安)。滑走が場所によって違うと、同じ距離を振っても止まる位置がずれます。
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